白内障は予防できる?進行を遅らせる7つの方法

「白内障は防げるのだろうか」と不安に感じている方へ、白内障の原因と、日常生活で意識したい7つの工夫をご紹介します。

あわせて進行のサインや眼科受診の目安にも触れていますので、ご自身の目の状態を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

この記事でわかること

小林 一博 (日本眼科学会認定 眼科専門医)

川越ルミタス眼科 白内障と近視のクリニック

川越ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。

白内障ってどんな病気?そもそも予防はできるの?

「白内障」という言葉は聞いたことがあっても、どのような病気かご存知でない方も多いのではないでしょうか。

白内障は、目の中でレンズの役割を担う水晶体が白く濁っていく病気です。ご家族に白内障の方がいらっしゃると、「自分も将来なるのでは」と不安に感じる方も少なくありません。

まずは、白内障がどのような病気で、どこまで予防が可能なのかについて簡単にお伝えします。

白内障の多くは加齢とともに誰にでも起こり得る変化ですが、紫外線や喫煙、糖尿病などの生活習慣も進行に関わるとされています。

原因を知ることが、日常生活でできる対策の第一歩につながります。

白内障とは?水晶体が濁る病気

白内障は、目の中でレンズの役割を担う水晶体が白く濁り、視界がかすんだり、かすみやまぶしさなどの症状が出てくる病気です。

主な原因は加齢ですが、紫外線、喫煙、糖尿病などの生活習慣や全身疾患も、進行に影響するとされています。

放置すると視界がかすんだり、まぶしさを強く感じるようになり、日常生活に支障が出ることもあるため、早めに仕組みを知っておくことが大切です。

原因の詳細は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

白内障

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白内障は予防できる?

白内障そのものを完全に防ぐ方法は、現時点では確立されていません。

ただし、原因とされる要素を減らす生活習慣を続けることで、白内障の進行をゆるやかにできる可能性があると考えられています。

そのため、「白内障を完全に予防する」というよりも、「進行を遅らせ、症状が強く出る時期をできるだけ先に延ばす」というイメージで、無理のない範囲で取り組んでいただくことがおすすめです。

ここからは、日常生活で意識していただきたい7つのポイントをご紹介します。

白内障の予防・進行を遅らせる7つの方法

ここでは、白内障の進行を穏やかにするために日常生活で取り入れていただきたい、7つの方法をご紹介します。

①紫外線対策(サングラス・帽子)
②抗酸化物質の摂取(食事・サプリ)
③禁煙
④目薬(点眼薬)の使用
⑤糖尿病対策(血糖コントロール)
⑥定期検診
⑦適度な運動と十分な睡眠

いずれも、進行を穏やかにするための工夫として役立つとされているものです。ご自身の生活に合うものから、無理のない範囲で取り入れてみましょう。

①紫外線対策(サングラス・帽子)

紫外線は、水晶体に酸化ストレスを与える要因のひとつとされています。

屋外に出る際は、UVカット機能のあるサングラスや帽子を活用し、日差しの強い時間帯の直射日光をなるべく避けることが大切です。

サングラスは、レンズの色の濃さよりも「UVカット率」を確認していただくことがポイントです。

色が薄いレンズでも高いUVカット性能を持つ製品がありますので、購入時にはラベルや表示をチェックしてみてください。

②抗酸化物質の摂取(食事・サプリ)

白内障の進行には、酸化ストレスが関わっていると考えられています。

ビタミンCやビタミンE、ルテイン、ゼアキサンチン、ベータカロテンなどの抗酸化物質を含む食品を、日々の食事に取り入れることは、体全体の酸化ストレス対策として役立つとされています。

下記の栄養素と食品例を参考に、日頃の食事バランスを整えるイメージで取り入れてみてください。

栄養素多く含む食品の例
ビタミンC柑橘類、緑茶、パプリカ
ビタミンEアーモンド、うなぎ、かぼちゃ
ルテイン・ゼアキサンチンケール、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜
ベータカロテンにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜

サプリメントは、あくまで食事を補う位置づけとしてお考えください。

摂取したからといって白内障の発症や進行を確実に防げるわけではないため、自己判断で続けるのではなく、必要に応じて医師にご相談いただくことをおすすめします。

③禁煙

喫煙は白内障のリスクを高める要因のひとつとして知られています。

たばこの煙に含まれる有害物質が体内の酸化ストレスを増やし、水晶体にも影響を及ぼすと考えられています。

禁煙は白内障だけでなく、心血管疾患や呼吸器疾患など全身の健康維持にもつながります。 「白内障をきっかけに禁煙を考える」のもひとつのタイミングですので、無理のない方法で少しずつ本数を減らすことから始めてみましょう。

④目薬(点眼薬)の使用

白内障の診断を受けた場合、進行を穏やかにすることを目的として点眼薬が処方されることがあります。

ただし、白く濁ってしまった水晶体を元の透明な状態に戻す治療薬ではなく、進行抑制を目指す“補助的な役割”と考えていただくことが大切です。

市販の目薬を自己判断で使い続けるのではなく、症状や進行度に応じて、眼科で適切な点眼薬の処方や使用方法について説明を受けることをおすすめいたします。

⑤糖尿病対策(血糖コントロール)

糖尿病がある方は、血糖値の変動や高血糖の状態が続くことで、水晶体が濁りやすくなる傾向があるとされています。

血糖コントロールを続けていただくことは、白内障の進行を穏やかにすることにもつながると考えられています。

内科での治療と並行して、眼科でも定期的に目の状態を確認することで、白内障だけでなく糖尿病網膜症などの合併症も早期に見つけやすくなります。

⑥定期検診

白内障は初期のうちは自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。

40代以降の方は、自覚症状がなくても目安として年に一度は眼科での検診を受けていただくと、早い段階で変化に気づきやすくなります。

もちろん、年齢に関わらず「最近見え方が変わった」「まぶしさが気になる」と感じたときは、様子を見続けずに一度受診することをおすすめします。

⑦適度な運動と十分な睡眠

適度な運動や十分な睡眠は、全身の血流や代謝を整え、体の酸化ストレスを軽減することにつながるとされています。

特別な運動でなくても、ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられるものから始めてみるとよいでしょう。生活リズムを整えることは、白内障の進行抑制だけでなく、他の眼疾患や生活習慣病の予防にも役立ちます。

白内障進行のサインかも?レベル別セルフチェック

ここまでの生活習慣を続けていても、加齢とともに白内障が少しずつ進行していくことがあります。

下記の表を参考に、ご自身の見え方に近い段階を確認してみてください。

あくまで目安ではありますが、当てはまる項目がある場合は、一度眼科での相談をご検討ください。

正確な診断には、医師による検査が必要です。

段階 見え方の目安 ワンポイント
初期 少しかすむ、まぶしく感じることが増えてきた 今のうちから生活習慣を見直す段階
中期 視界がぼやける、夜間の運転がしづらくなってきた そろそろ検査を受ける時期の可能性
進行期 物が二重に見える、視力低下で日常生活に支障が出てきた 手術という選択肢が視野に入ってくる段階

白内障が気になったら早めに眼科へご相談ください

白内障は、生活習慣の見直しや点眼治療で進行を穏やかにすることはできても、自己ケアだけで完治させることは難しい病気です。

見え方の変化に気づいたら、無理して我慢し続けず、早めに眼科でご相談ください。

早期の段階で白内障や他の目の病気を見つけることができれば、その分選択できる治療の幅も広がり、ご自身のライフスタイルに合った治療方針を立てやすくなります。

当院での白内障検査について

当院では、視力検査に加えて、水晶体の濁りの状態や、他の眼疾患の有無を詳しく確認する検査を行っております。

検査時間は概ね30分から1時間程度で、痛みを伴うものではありませんので、初めての方でも安心して受けていただけます。

多焦点眼内レンズについて

白内障の進行により手術が必要になった場合、当院では多焦点眼内レンズによる治療にも対応しております。

手術後の見え方や、レンズの種類ごとの特徴は、下記の関連記事で詳しくご紹介しておりますので、手術を検討される際の参考にご覧ください。

多焦点眼内レンズ

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まとめ

白内障は、加齢を主な原因としながら、紫外線、喫煙、糖尿病などの生活習慣も進行に関わるとされる病気です。

完全に防ぐことは難しいものの、紫外線対策やバランスのよい食事、禁煙、血糖コントロール、定期検診など、日々の積み重ねによって進行を穏やかにできる可能性があります。

見え方の変化に気づいたときは、自己判断で様子を見続けず、早めに眼科へご相談いただくことが、その後の生活の質を保つうえでも大切です。

よくある質問

A

現時点では、白内障を自然に元の状態に戻す方法は確認されていません。

進行を穏やかにする生活習慣を続けながら、症状に応じて眼科での定期的な診察を受けていただくことが推奨されています。

A

白内障に対する点眼薬は、進行を抑えることを目的として使用されることがありますが、濁った水晶体を完全に元の状態に戻すものではありません。

症状が進んだ場合は、手術による治療が必要になることもありますので、医師と相談しながら治療方針を決めていきましょう。

A

白内障は40代から発症するケースも見られるため、40代に入ったタイミングで生活習慣を見直していただくことをおすすめします。

ご家族に白内障の方がいる場合や、糖尿病などの持病がある場合は、より早めに目の健康を意識しておくと安心です。

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この記事の監修者
川越ルミタス眼科 白内障と近視のクリニック

川越ルミタス眼科 近視と白内障クリニック

院長 小林 一博

川越ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。

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